ゾンビ化した日本企業を買って買って買い散らかし、巨万の富を得たハゲタカが次に狙ったのは、電力界のリーディングカンパニーだった。
企業買収家の鷲津は、日本で原発の建設を担う企業の買収を画策。しかし首都電力の会長濱尾が妨害工作を始める。CIAまで使嗾して身辺を脅かす濱尾にさしものハゲタカも恐れをなして退散したのだった。
その後、買収の狙いを因縁の濱尾率いる首都電力に定めた鷲津。首都電力の株の買い占めを図る一方、本格的な買収工作に乗り出すために来日したのは、2011年3月11日だった。
超巨大地震に続いた未曾有の原発事故に揺れる政府と首都電力、その中で起きていた大組織の断絶と機能不全、隠蔽工作。もちろん首都電力の株価は暴落する。
その全てを買収に利用する鷲津は非情である。権力の維持を目論む濱尾は悪辣である。賠償費用の負担回避ばかりか事故を奇貨として電力業界のコントロールを目論む官僚は狡猾である。
この三者の熾烈な綱引きの行方は最後の最後まで予断を許さない。
最後に笑い、泣くのは誰か?最後に救いはあるのか?
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